2015/05/12

人と。





展示をみて。
今回のテーマは「人と‥」だった。
色んな写真が飾られていた。写真の質感から額まで多様。

人を真正面から写した写真、家族友人の写真、ピントの淡い写真、ユーモラスなセルフポートレート。などなど。

とりわけ個人的に印象的だった、シノハラさんの写真。女性の背中、そこにかかるすこし湿った髪、背中の上の泡のようなプリズム。儚いのに、しっとりと生々しくて、独特の空気をたたえていた。そしてまた印刷された特殊な紙がその質感を支えるもので、それについてご本人に伺うと、一週間で写真の色合いが変わっていくという面白いプリントだった。
もう一人。肉体と、そこに虹色のちいさな反射の光を写した写真。作品に寄せられた「人と人との間に虹はかかればいい。」というコメント。素敵だったなー。なんかよくわからないけどあの写真は頭に残った。最近考えるけど、写真に関してこの説明の出来ないインパクトってすごい。不思議だ。
それから、さいごに、彼氏の写真。自分が写ってたからというのもあるし、だから感想を書きにくいのだけれど、やっぱりいいなーと思ってしまった。ハーフを大きく引き伸ばした作品。見た瞬間記憶にやわらかく忍び込んで、しばらく留まるような、えもいわれぬ良さ。まさに、光、のような。またたいて、二度と同じ輝きをしない、焼き付くもの。ハーフの不完全な写りの魅力を感じさせるものだったと思う。

ネームバリューのある人たちの展示、本当に見応えがあり、遠かったけど、足を運んで良かった。刺激的であった。会場が写真館だったのもよかった。クリエイティブな方々から元気をたくさん貰えた。

帰りに、肌に虹の反射を写した作品の作家さんのタンブラーを見ながら帰ったけど、良過ぎてくやしいと思った。その前の晩に見せてもらった人の写真もすごく良かった。心をきゅっ、と捉える写真だった。

張り合うわけじゃないけど、魅力的な写真を撮る方を見かけると、どうしようもなく嫉妬して、羨望する。
写真は飽きずにしぬまで撮りつづけるだろうから、身近なものにカメラを向けるだけの自分であっても、なにが撮りたくてどう表現したいかは、たまには考える機会を持とう。
そういう意味でも今回は貴重な旅だったな。素晴らしい二日間だった。







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